いいえ、爪を切る部分に穴をあけるだけですから全く痛くありません。爪が開いていく時に軽い痛みや違和感がでる人がありますが、それまで痛かった事に比べればずいぶん楽になるはずです。
注射による麻酔は不要なことがほとんどです。よっぽど食い込んで炎症がある場合、ちょっとでも触るのが痛くて耐えられないような場合は、足趾の付け根に麻酔をすることがあります。
患者さんそれぞれでずいぶん違います。爪の厚さ、伸びる早さ、炎症の有無などで変わってきます。炎症を起こして化膿している場合は1-2週間に一度、平均1ヶ月から1ヶ月半に一度です。爪が伸びるのが遅い人は、3ヶ月に一度という人もいます。
膿が出ていたり、腫れていたり、肉芽(赤くなってブヨブヨしている)があったりした場合、「ワイヤーが入れられない」と他院で治療を断られた、と患者さん からお聞きすることがありますが、そんなことはありません。爪が食い込んでいるから炎症を起こして化膿するのです。消毒を続けていても爪の食い込みをとら ないと、炎症は治まりません。ほとんど毎日通院を指示され、数ヶ月から数年も通院していたというかわいそうな患者さんもおられます。ワイヤーを入れると、 炎症は徐々におさまります。あまり炎症が強い時はチューブを差し込みます。チューブとワイヤーの併用で痛みはほぼ無くなります。
爪白癬があってもワイヤーと同時に内服による治療を行えば、とてもきれいな爪になりますよ。
爪が厚くても、「つ」や「◎」や「の」の字のように巻いていても、時間がかかる場合が多いのですが、充分治療可能です。
そんなことはありません。足の親指以外の指や、手の爪に入れる方もおられます。
プラスチック製や形状記憶合金のプレートもありますが、ワイヤーの方が矯正効果が強く、有効です。
爪が短すぎる場合、爪を剥がしてしまい後から生えてきた時などに、たまにあります。爪と皮膚の間に全く隙間ができない時です。ただ短くてもできる時がありますので、一度受診して下さい。
ワイヤー治療をすることで日常生活に支障が起きることはありません。その逆です。入浴や水泳も可能です。痛みがなくなり、できなかったことができるようになったという方が非常に多いです。
これも患者さんそれぞれでずいぶん違います。爪が薄い人は、一度の治療で改善してしまうこともありますし、強く巻いている人は、かなり時間がかかることも あります。痛みがなくなってしまえば通院したくない人もいますし、痛みがなくても不安だからワイヤーを入れておきたい人もいます。「二度と痛い思いをした くないからワイヤーが入っていた方が安心」、といって、爪の形がよくなっても、何年も通院されている人もいます。
爪が平らになってしまっても、もともとの骨の形などで再発しやすい人もいます。深爪してしまうと再発します。また靴による圧迫で再発することもあります。 ただ、またワイヤーを入れれば爪は開きますので、あまり深刻にならなくても良いと思います。最初のうちは1月に1度来院されていた方が、2ヶ月に一度、 3ヶ月に一度、と通院間隔がのび、たまに思い出したように来院される、というパターンが多いです。
部分的に爪を切っても、次に伸びてくる爪はまた巻いていますので、一時的に痛みが楽になるだけです。 爪を抜いても、また生えてくる爪が巻いてしまうとか、もっとひどく巻いてしまう場合があります。 爪の両脇を切る手術を勧められる場合がありますが、この手術は爪の幅が狭くなるだけで、細くなった爪がまた巻いてくることがあります。切った爪の脇から小さな爪が生えてくることもあります。手術後の再発、変形の患者さんも多く来院されますが、非常に治すのに苦労をします。
治せないこともしばしばです。 200人を超える患者さんの爪の治療をしてきましたが、手術はあまりお勧めしたくないと思います。
ワイヤーの効果が出て爪のわん曲が矯正されると、ワイヤーが爪の端から出てくることがありますが、矯正の効果ですから心配ありません。自分でワイヤーを切ると外れる場合があるので、ご連絡下さい。
爪矯正は健康保険は使えません。爪矯正は弯曲爪に対する治療です。陥入爪に関する治療は従来通り使えます。